Automotive Grade Linux™ showcase at CES2018出展

1.背景・イベント概要

 当社は、The Linux Foundation主催のAutomotive Grade Linux(以下、AGL™) プロジェクトが提供するコネクテッドカー向けフルオープンソフトウェアスタック AGL Unified Code Base™(以下、AGL UCB™)に「SmartDeviceLink™※1」(以下、SDL)とSony社製「Neural Network Libraries※2」(以下、NNabla)を実装しました。


開催概要
イベント名AGL showcase at CES2018
主催Automotive Grade Linux
会期2018年1月9日(火) - 12日(金)
会場The Venetian(アメリカ・ラスベガス)
概要CESサテライト(The Venetian)会場にて実施された、AGL参加企業によるDemo Showcase
出展企業16社
参加者数800人以上

2.出展技術内容

①「Leveraging Vehicle Data Analysis with SmartDeviceLink」

 SDLは、スマートフォンにインストールされたSDL対応アプリケーションを車載器側で表示、操作するだけではなく、車両情報を取得する機能を持っています。この機能で取得した車両情報を活用し、ドライバーディストラクション対策※3 や安全運転支援、自動車の故障検知・保守などのサービス実現を目指す基盤となります。
 本デモンストレーションでは、動画再生とマップ表示の2つのアプリケーションを実装し、取得した車両情報をもとに、運転中は画面を切り替えて映像を消したり、タップ操作を受け付けなくしたりするなどのHMIサービスを実現しております。
 また、車両情報はスマートデバイスを介して、クラウド(Amazon Web Services)にアップロードします。クラウドへはPCなどからアクセスでき、現在の車両の状態を確認することができます。

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②「Integration of AI engine into AGL, and Verification of the Possibility of the Edge AI」

 本デモンストレーションでは、手書きで書かれた数字をカメラで読み取り、AIエンジンにて、その数字を類推します。
 私たちは、MNIST※4 に含まれるデータセット(手書き文字60,000サンプル)をベースに、拡縮や回転を与えたものを学習データとして加えたり、読み取った画像に対して前処理を行うことで認識率を向上させ、99.8%の高確率で読み取ることを可能としました。
 今回構築したシステムは、AGL, NNabla, OpenCVといったOSSを組み合わせることで実現していますが、これまでに培ったOSSの活用技術を駆使し、初期検討段階から三週間という短時間で実装することができています。

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3.来訪者からお寄せいただいた声

当社出展ブースには、多くの方々にお立ち寄りいただきました。

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オートモーティブ事業関係者に限らず、多くの方に来訪いただき、多くのご意見・ご感想をいただきました。
ご来訪いただいた方々からの貴重なご意見をいくつかご紹介させていただきます。

  • 今後、車両情報を活用したサービスを具体化してほしい。
  • 1人で3週間という短期間でAIを実装できたのはすばらしい。今後の取組みにも興味がある。
  • AGLにこのデモのソースコードをコントリビューションしてほしい。
  • これらのデモは、今後商品化する予定はあるのか?
  • CAN※5 データの活用は難しいと思うが、AIを使って、車のシステム異常や危険運転を検知するのは興味深い。

 今回の取組みでは、SDLにおける車両情報活用の可能性、Edge AIの可能性を探るきっかけ作りを目的としてデモンストレーションを構築し、多くの方と意見交換を致しました。結果、来訪者からのご意見・ご感想より、世間のSDL/Edge AIに対するニーズや当社への期待を知ることができました。
 頂いたフィードバックを元に、様々なシーンでの車両情報活用、Edge AI 活用を目指し、継続的な取組みを行っていきます。

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 AGLのデモ会場に併設された「Sands Expo Convention Center」では、1,100社を超えるスタートアップ企業が集まり、多くの人が来場していました。その中で、フランス系スタートアップである「La French Tech」は昨年を上回る出展数で盛り上がりを見せておりました。会場には、フランスのデジタル大臣ムニール・マジュビ氏も訪問されておりました。セルフィーに応じてくれる非常に気さくな方でした。
 フランスが国をあげて展開しているこのスタートアップ支援の活動「La French Tech」からは最先端の技術、アイデアを具現化した展示が行われており、私たちの取組みに対するインスピレーションを得ることができました。

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※1 スマートデバイスと車載器を繋ぎ車内でスマートフォンアプリを利用可能とするオープンソースソフトウェア
※2 Sony社が提供するニューラルネットワークの研究・開発・実装を効率化するオープンソースソフトウェア
※3 ドライバーの意識を運転以外に逸らすような要因を排除する対策。(例:運転中のボタン操作を無効にする)
※4 「Mixed National Institute of Standards and Technology database」の略で、手書きの数字「0~9」に正解ラベルが与えられているデータセットです。
※5 「Controller Area Network」の略で、自動車内部の機器間で制御情報を転送するために規格されたプロトコル

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