事業責任者対談

ハードを動かすソフトから
世の中を動かすソフトへ。
ますますMSEの強みが
活きる時代に。

100年に1度の大変革期と言われて久しい自動車業界。いよいよ、その潮目が変わろうとしています。世界中の自動車メーカーがEVへのシフトを宣言。日本でも業界のリーダーが次世代車のフルラインナップや新型EVの発表を行うなど、いよいよ変革の機運が高まっています。その最先端の開発を担うNTTデータMSEのデンソー事業本部。同本部の役割やこれからのビジョン、求める人財像について責任者の二人に話を聞きました。

対談メンバーの紹介

  • 石川 邦宏 KUNIHIRO ISHIKAWA

    取締役 執行役員
    デンソー事業本部長

    石川 邦宏 KUNIHIRO ISHIKAWA

    1982年、デンソーに入社。デジタル地図の開発に端を発するカーナビゲーションシステムの黎明期を技術者として支え、国内はもとより北米、欧州への販売に尽力。自動車のデジタル化によるソフトウェア開発事業の拡大に伴い、NTTデータMSEとの協力関係を築く。2016年より同社デンソー事業本部へ出向。

  • 鈴木 直行 NAOYUKI SUZUKI

    執行役員
    デンソー事業本部 副本部長

    鈴木 直行 NAOYUKI SUZUKI

    1992年、NTTデータMSEの前身である松下システムエンジニアリングに入社。以来、パナソニックの携帯電話の開発を一手に引き受け、折り畳みケータイやテレビ付ケータイなどを世に送り出し携帯電話の全盛を支える。最大手通信キャリアへの出向、営業、新規ビジネス責任者を経て、2018年3月よりデンソー事業本部へ。

自動車に搭載されるソフトウェアが
飛躍的に増加

  • これからのクルマづくりにおいて、ソフトウェアエンジニアの、とりわけMSEの重要性はますます高まっています。これまでのクルマづくりは、ドライバーが意のままに操作できることを重視していました。ましてや車内は閉鎖された空間で、外と繋がるなんてことは考えていなかったのです。しかし、時代の変化とともにクルマに求められることも大きく変わってきました。コネクテッドカーや自動運転に代表されるように、車外の情報を収集しクルマから運転者へ働きかけ、人とクルマがコミュニケーションを取るようになってきたのです。それに伴い、クルマに搭載されるソフトウェアの数が飛躍的に増加しました。
    デンソーがNTTデータMSEに出資し、デンソー事業本部が立ち上がった背景にも、そんな事情があります。当初、鈴木さんは懐疑的だったようですが(笑)

  • 今となっては笑い話です(笑)現在は当時よりさらに規模が拡大していますもんね。

デンソーがソフト開発の
パートナーにMSEを選んだ理由

  • それにしても、数あるベンダーのなかで当時なぜMSEは選ばれたのですか。バックボーンであるNTTデータやパナソニックの持つ知見も判断材料のひとつになったのでしょうか。

  • 今でこそ、それもMSEの強みだと認識していますが、当時は重視していませんでした。

  • あ、そうなんですね(笑)

  • MSEとタッグを組んだ理由は主に2つです。ひとつは、内製率の高さ。もうひとつは、数あるベンダーのなかで社内評価が最も高かったことです。
    当時のデンソーの課題は、ソフトウェア開発の外注が増え続けていたこと。
    社内のエンジニアに対して外注が膨れ上がっていました。自ずとクオリティコントロールなどが難しくなるため、解決するには内製率を高め、より意思疎通を図りながら協業してくれる会社が必要だったのです。
    それから、グラフィックメータや自動運転、コネクテッドカー関連など大規模ソフトウェアを手がけることが増えるにつれて、MSEの存在感も大きくなっていきました。鈴木さんが言うように、IVIだけだったら今ここまでの規模や関係にはなっていませんでしたね。MSEにお願いをして良かったと今あらためて感じています。

唯一無二の強みを持ったMSEで
エンジニアとして働く喜び

  • MSEは、ただ言われたものをつくるという会社ではありません。それは携帯電話を手がけていた頃から一貫しています。パナソニックの携帯の開発のときも、最大手通信キャリアと膝を突き合わせながら自ら仕事を推し進めてきました。たとえ何も決まっていなくても、過去の経験や社内外の伝手をつかいながら、お客様やエンドユーザーの求めていることを検討し、真に喜ばれるものをつくることができる。それが、MSEの強みです。

  • 現在も、完成車メーカーからの依頼をデンソーだけが受けているのではなくて、MSEも一緒に受けて取り組んでいますからね。

  • どんどん最先端の分野に踏み込んでいくため、まだ世に出ていない情報にも日常的に触れることができます。

  • 将来、クルマでこんなことができたらな、と思うことを実現できる環境にありますよね。例えば、今スマホで様々なことができるように、自動車でも自宅のカギを開けたり、宅配業者の方に置き配をしてもらうためにトランクを開けたりといったことが、どんどんできるようになっていくはずです。

  • ソフトウェアやサーバーのベンダーはたくさんあります。しかし、サーバーに強く、組み込み系の知見もあり、自動車にも詳しく、デンソーとタッグを組んで開発をしている、という会社はMSEを置いて他にはありません。ソフトウェアメーカーでこれだけ完成車メーカーと密にやりとりができる会社もそうないはずです。

プラットフォームそのものを
完成車メーカーとつくっていく

  • 近年はクルマも外部との連携やサービス提供等の新たな付加価値の提供が求められており、それらを支えるソフトウェアは大規模化・複雑化が進んでいます。
    これらの課題に対応するためには様々な機能を連携し、車両全体を統合・制御するための電子制御システム、ソフトウェアプラットフォームの構築が不可欠となるため、各完成車メーカーはその実現にしのぎを削っています。
    MSEとしては、様々な車載製品の開発経験、携帯電話開発等で培ったソフトウェアプラットフォーム開発の知見を活かし、これらのプラットフォームづくりをすべて引き受けるんだという意気込みで仕事をしています。

  • 過去の携帯電話に代表されるように、これまでの製品は「売り切り」が基本でした。しかし、パソコンやスマートフォンと同じように、これからの車は販売したあとのソフトウェアアップデートが可能となります。製品そのものはもちろん、製品を核としたサービスのバージョンアップも可能になります。そうなれば、ソフトウェアの主戦場。車両のなか(In-Car)だけでなく外(Out-Car)ともつながるとなれば、MSEとして積み上げてきたノウハウはもちろん、NTTデータが持つ知見もより活かせるようになっていきます。まさに、ここからがMSEとしての強みを発揮するチャンスだととらえています。

最先端のサービスをゼロイチで
つくりあげることにワクワクする人

  • 今後、ソフトウェアエンジニアがMSEでやれることを考えたとき、やれることしかないと言っても過言ではありません。先ほども申し上げましたが、サーバーや組み込み系の知見があり、自動車に詳しく、デンソーとタッグを組んで完成車メーカーと密にやりとりできるのがMSE。ソフトウェアエンジニアとして自ら開発に携わったものをダイレクトに世の中に届けられる環境にあります。自動車がスマホ化していくと言われていますが、スマホから得られるヒントだけでもまだまだ山のようにあります。車両をひとつのデバイスと考えれば、スマホやインターネットと連携させることでサービスを無限に考えることができます。最先端を手がけることは大変です。でも、それ以上に成果に対する手ごたえがものすごくあります。そこに魅力を感じられる人に来てほしいなと思います。

  • 車両に限らず、なんらかの分野でソフトウェア開発の経験がある方なら、ぜひ力を貸してほしいですね。車両関連の開発は、万が一何かあった場合に命に関わるため厳格なルールがありますが、それは入社後に一通り身に付けられる。リーダーを育成するカリキュラムもあるので、この業界でキャリアアップを目指す人に活用してもらいたいです。
    プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーとマネジメント分野でステップアップする道のほかに、技術専門職としてスペシャリストを目指す道もあります。

  • 個人的には、自分で書けるコードの量には限界があるため、リーダーやマネージャーとして大規模プロジェクトを手がけ、一部ではなく全体を仕上げたときの喜びをぜひ感じてほしいです。

  • どんどん上を目指して、ゆくゆくは1000人規模のプロジェクトのトップに立って活躍していってくれるといいですね。

  • 製品全体を統括する、あるいは製品を横断するプラットフォームを統括するというポジションがあります。また、私が携帯電話から車両へ担当分野が変わったように、まったく別の分野にチャレンジするという道もあります。
    いずれにしても、これからは何にでもソフトウェアが搭載される時代。ハードを動かすソフトから、世の中を動かすソフトになってきています。どの分野で力を発揮するとしても、MSEならきっとやりがいを感じながらスキルアップ、ステップアップを目指していただけるはずです。

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