未来へと、モビリティはここから
走り出していく。
統合ECUの開発プロジェクト
EVへのシフトや運転支援システムの広がりなど、モビリティにおける電子制御の役割はますます高まっている。
それら全体をコントロールするプラットフォームが統合ECUだ。世界でも先駆的なその開発プロジェクトがいよいよ佳境を迎えようとしている。
プロジェクトをドライブする気鋭の4人が熱く語り合った。
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2009年、大学卒業後、車載機器メーカーに入社し、ソフトウェアの開発に携わる。2019年、NTTデータMSEに入社。2020年に課長職に就き、現在は統合ECU開発プロジェクトのリーダーを務める。
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2010年、大学卒業後、メーカー系SIerに入社し、組込ソフトウェアやIoTクラウドサービスなどの開発を経験する。2021年、NTTデータMSEに入社。プラットフォーム製品の開発支援に携わった後、同年6月、現在のプロジェクトに参加する。
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2002年に入社後、モバイル関連などのソフトウェア開発に携わる。2016年、ソリューション企画部に異動し、社内の研究開発支援などを担当。2017年から車載機器に携わり、2020年から統合ECUプロジェクトに参加する。
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2019年に入社後、現在の部署に配属される。同年9月から約2年間、名古屋拠点に駐在し、2021年5月、帰任。入社以来ずっと統合ECUプロジェクトに携わっている。
part 01
MSEの強みをいかした大規模プロジェクト
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現在、私たちが開発に取り組む統合ECU(※1)は、これからのモビリティの頭脳であり心臓部となるユニットです。
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いま世界中の自動車メーカーがEVへのシフトを加速させ、モビリティにおける電子制御の役割はますます高まり、現在のクルマには数多くのECUが搭載されています。私たちが開発を進める統合ECUは、これらを統合して全体をコントロールするものなのです。
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統合ECUが制御するのは、S.Tさんが言うようなモビリティの中(In-Car)ばかりでなく、クラウド連携など外(Out-Car)にまで及びます。開発には組込ソフトウェアが中心になりますが、そればかりでなくクラウド・サーバの知識やスキルも求められる。そこにNTTデータMSEの強みが発揮されるわけです。
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デンソーとは資本関係にありますがグループ会社の1つとしてではなく、ソフトウェア開発のパートナーとして、一体となって開発を進めています。完成車メーカーからの要望をデンソーだけが受けるのではなく、MSEも一緒に受け、社会や技術の動きを見据えながら企画の段階から連携しています。これも今回のプロジェクトの特徴ですね。
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名古屋拠点がデンソーとの連携や開発全体の取りまとめなどを主に担い、私たち横浜拠点が開発の主力となり、さらに札幌拠点のチームも参加しています。関わっているエンジニアは社員だけでも数十人が関わる大規模プロジェクトなのです。
- ※1:ECU(Electronic Control Unit):自動車に搭載されるさまざまな装置・システムを制御するコンピューター。
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part 02
現在のプロジェクトでのそれぞれの役割は
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この統合ECUプロジェクトにおけるリーダーの1人がY.Sさんです。私たち横浜の開発グループを統括しています。
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私をサポートするサブリーダーを務めるのがS.TさんとF.Nさん。F.Nさんはまだ入社4年目ですけど、とても優秀ですね。今回のプロジェクトは若手も多いので、ベテランと若手の橋渡し役を期待しています。
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私は、全体のサブリーダーに加えて、統合ECUの起動・終了や監視に関わるコンポーネントの開発チームで5人のメンバーを率いています。S.T さんも開発チームを率いていますよね。
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そうですね。私のチームが担当するのは、ネットワークや関連する診断アプリなどの開発。先ほどY.Sさんが言っていた、クラウドを経由して車外のサーバと通信するためのネットワークです。
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この4人の中では、私だけ少しポジションが違うのです。私は現在、名古屋拠点のチームに所属していて、プロジェクト全体の調整やスケジュール管理などに携わっています。今回のプロジェクトでは3拠点で約10のチームが動いているのですが、その連携を図るのが私たちのチームの役割です。
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part 03
最先端かつチャレンジングな開発
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Y.Sさん、このプロジェクトが始動したのはいつ頃なのですか?
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確か2019年だと思います。当初はまだ試験的な感じでプロジェクトが動き出し、それをどんどん進化させて、現在は量産に向けて課題を検討しているというステップです。
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今回のプロジェクトの魅力を語るなら、やはりまずはこのスケール感でしょうね。開発にかけてきた年月、人数ともに桁外れに多い。現在、MSEで動いているプロジェクトの中でも最大級だと思います。
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スケール感に加えて、革新的であることも技術者にとってはたまらない面白さですよね。統合ECUは世界の自動車メーカーが競って開発していますが、まだ実用化されたものはないのでは? その意味では世界の最先端にチャレンジしているわけです。
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このプロジェクトには、モビリティの未来をつくるという手応えがありますね。
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新規性ということでは、開発プロセスにアジャイルを用いていることもチャレンジングだと思います。
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今回のプロジェクトは、開発を進めながら、かつ機能も進化させていかなければならない。そのため、製品化が近づくとともにウォーターフォール型も併用していますが、アジャイル開発のほうが有効な場面もあります。
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私はキャリア採用で今年入社したばかりなのですが、いきなり大規模なアジャイル開発を体験することになり驚きました。
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part 04
MSEにキャリア入社して感じたこと、驚いたこと
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この4人の中ではY.SさんとY.Kさんがキャリア入社ですよね。お二人はどのような動機でMSEに転職したのですか?
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私は、前職でも車載用の装置に搭載するソフトウェア開発に携わっていたのですが、自分が担当する領域が限られていました。そこで、クラウドとの連携など、もっと他のシステムとつながるような開発に挑戦してみたくなったのです。
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私は、前職では組込ソフトウェアなどの開発に携わり、プロジェクトリーダーも務めました。また、もっと大規模なプロジェクトに関わってみたいというのが動機です。技術面ばかりでなく、製品としても魅力のある開発に携わってみたいという気持ちもありました。
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MSEには、キャリア入社者と新卒入社者の垣根がなく、多様な社員を受け入れる環境があるように思います。実際、Y.Kさんは入社してみてどう感じましたか?
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S.Tさんの言うとおりですね。キャリア入社ということを感じることはほとんどなくて、スムーズに会社に馴染めたように思います。私はオートモーティブ分野についてはまったく経験がなかったのですが、そのあたりの知識については自分から積極的に聞くことで、まわりの人たちからサポートしてもらうことができました。Y.Sさんは入社後に何か驚いたことはありますか?
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そうですね。MSEは組込ソフトウェアとクラウド・サーバという異なる2つの領域に精通していて、どちらにも携われるチャンスがあることに改めて驚きました。今回の統合ECUのプロジェクトがまさにその象徴だと感じています。
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part 05
モビリティの未来をつくる
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私は最近、新しくクルマを買い換えたのですが、運転支援システムなどの進化に驚きました。おそらくこの統合ECUが製品化される頃にはさらに進化していて、私たちが開発した統合ECUによって実現される多様な機能に、利用者はかつてないユーザーエクスペリエンス(※2)を感じるはず。その時をいまから楽しみにしています。
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統合ECUは、よくスマートフォンにたとえられますよね。スマホが開発されたばかりの頃、SNSといった便利な機能がこれほど普及するとは誰も想像できなかったと思うのです。それと同じように近い将来、統合ECUをプラットフォームにして、移動の仕組みを変えていくような革新的な機能やサービスが次々と登場することになるはずです。
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それだけインパクトの大きいプロジェクトなのでぜひ完遂したいですね。そのためには若手の育成も重要。私自身としては、彼らのロールモデルとなれるようなリーダーを目指していきたいと思っています。
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私もこの貴重な経験を活かし、将来的には大規模プロジェクトをマネジメントできる人財に成長していきたいと考えています。
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まずこの開発をやり切ることが私たちのミッション。実はそれと並行して、次の新しい開発につながる種を蒔いているところなのです。次世代の若手たちにバトンを渡していけるようなプロジェクトにしたいですね。
- ※2:製品やサービスを通じて得られる「ユーザー体験」のこと。
- ※掲載内容は取材当時のものになります。
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