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Background
背景
高臨場感映像×ICT技術を用いて、
プラネタリウム施設の活性化と“人の集まる場”を創出。
2020年、コニカミノルタ株式会社様(以下、コニカミノルタ)とコニカミノルタプラネタリウム株式会社様は、「Connected Dome」ビジネスを始動しました。次世代ドーム映像サービスプラットフォーム「Connected Dome Library」の構築を通じて、ドーム空間に様々な映像体験を提供するもので、高臨場感コンテンツの配信を軸にプラネタリウム施設等の活性化と“人の集まる場”の創出を推進する画期的な取り組みです。
「Connected Dome Library」は本ビジネスにおいて「プラネタリウムの情報発信基地」という重要な役割を担っています。コニカミノルタのプラネタリウム事業にとって、クラウドを活用した商業サービスは初となる試みで、短期間でのサービスローンチに向けては「商用サービス開発の豊富な知見」と「柔軟な対応」が求められていました。
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What we did
MSEがやったこと
4k×4kの高精細映像データに耐えうるアーキテクチャ、
使用ケースに合わせてコンテンツを保護できる仕組みを実現。
NTTデータMSE(以下MSE)は、「Connected Dome」ビジネスの第一弾となるコンテンツ配信クラウド「Connected Dome Library」の開発を担当しました。
システム開発においては、プラネタリウムの高精細なデータを扱うため、10GB以上のコンテンツにも耐えうるアーキテクチャが必要となりました。開発当時は、同様の事例が少なく、配信に使用したクラウドPF(AWS)でもデータサイズ固有の課題が複数発生しましたが、都度解決方法を見出し、サービスとして求められる品質を実現しました。
また、3rdParty製DRM*サービス、AWS機能を組み合わせて活用し、アップロードコンテンツを自動でDRM対応ができるシステムも構築。ストリーミング/ダウンロード再生など、それぞれのケースにあわせてコンテンツを保護できる仕組みを実現しました。
*デジタルコンテンツの著作権を管理するための技術
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Result
成果
効率的な映像配信システムを構築することで、
上映館の工数削減と来場者のリピート率向上を同時に実現。
プラネタリウムで新コンテンツを上映する際には、自動投映プログラムを上映館ごとにセッティングする必要があり、準備作業に多大な工数を要していました。「Connected Dome Library」の開発によって容易なコンテンツ配給が可能となり、作業効率を大幅に改善することができました。このコスト低減効果で上映館はこれまでよりも多くのコンテンツを編成できるようになり、来場者のリピート率向上につなげることができています。また、PC上でしか再生手段がなかったコンテンツプレビューにおいても、シアター内で事前プレビューが実現できるようになり、ドーム映像を見て番組選定をすることが可能になりました。これによりプレビュー時とドーム投映時のギャップが無くなり、上映館のコンテンツ選定プロセスが円滑に進むとの評価をいただいています。