デザイン領域への業務拡張|開発者主体で挑むユーザビリティ改善

お客様企業の課題

課題

お客様の開発部門では、企画担当者が構想する抽象度の高いサービスコンセプトを自部門で的確に理解し、ユーザーに『使いやすい』『使いたい』と感じてもらえるプロダクトを開発できるチームを目指されていました。

既存システムのUIUXデザイン分析及び改善_課題
課題① メンバーのサービスデザイン・UI/UXデザインに対する理解度の向上

お客様の開発部門は「企画部門の構想を要件に落とし込む」役割を担っていましたが、要件定義の際に機能実現を優先し、ユーザー視点の考慮が十分でないケースが多く見られました。このため、企画部門との共通言語となるサービスデザインおよびUI/UXデザインの基本的な知識を体系的に習得し、ユーザー体験を踏まえたプロダクト設計ができるスキルの習得が課題となっていました。

課題② 既存システムのUI/UXの改善

当初、お客様からベンダーへ提示する要求仕様書は、担当者ごとに形式や内容が異なり、品質にばらつきが生じていました。この課題を解決するために、お客様企業は統一フォーマットで作成できる社内システムを導入しましたが、UIが利用者視点で設計されておらず、使いづらさから利用率と生産性の低下を招いていました。こうした状況を受け、システムのUI/UXを改善し、実際に業務で活用される仕組みへと再構築することが課題となっていました。

ご支援の内容

これらの課題を解決するために、サービスデザインおよびUI/UXデザインの理解促進と実践スキル習得を目的に、座学トレーニングと実践ワークショップを組み合わせた一貫支援を行いました。

既存システムのUIUXデザイン分析及び改善_支援内容
支援内容① サービスデザイン・UI/UXデザイントレーニング

サービスデザインおよびUI/UXデザインの手法・アプローチについて講義を実施しました。サービスデザインではリサーチ、分析、アイディエーション、プロトタイピングなどの基本プロセスを扱い、UI/UXデザインでは、戦略・要件・構造・骨格・表層からなる5段階モデルに基づき、オブジェクト指向UIを意識した設計手法をご紹介しました。これにより、両領域の理解を体系的に深めながら、参加者がサービスデザインからUI/UXデザインまでの全体像を俯瞰し、ユーザー視点に基づいた設計プロセスを身につけられるよう支援しました。

支援内容② UI/UX改善ワークショップ

既存システムを題材に、実際のユーザビリティテストの実施から課題抽出、UI改善、検証に至る一連のプロセスを体験するワークショップを行いました。デザインツール「Figma」を活用して改善案を具体化した上で、改善後の操作性や満足度を定量的に検証しました。これにより、参加者が理論を実践に結びつけられる構成としました。

ご支援の方法はカスタマイズ可能です

プロジェクト成果

本プロジェクトを通じ、メンバーのサービスデザインおよびUI/UX理解度向上と、既存システムのUI/UX改善の両取り組みが成果を上げ、業務スキル向上と利用者満足度改善に繋がりました。

成果① メンバーのサービスデザイン・UI/UXデザインに対する理解度の向上

トレーニング後の参加者アンケートでは、「新たな気づきがあった・ややあった」が100%、トレーニング全体に対する「満足・概ね満足」も100%という結果が得られました。
参加者からは「今まで感覚的に捉えていたサービスデザインを体系的に理解できた」「企画部門と共通言語で議論できるようになりそう」「デザインに限らず日常業務でも応用できそう」といった声が寄せられ、メンバーのリテラシー向上に大きく寄与しました。

成果② 既存システムのUI/UXの改善

デザイン改善前のユーザーアンケートでは「満足・概ね満足」が0%という状態でしたが、改善後は「満足・概ね満足」が100%となり、利用者満足度の大幅な向上が確認されました。ユーザビリティテストでは操作の迷いが減少し、タスク完了までの時間も短縮されるなど、大幅な改善を実現しました。お客様からは、今後の実装に向けた前向きな評価もいただきました。

プロジェクトを終えての所感

本プロジェクトを通じ、サービスデザイン・UI/UXデザインの考え方を基盤に、参加者が利用者視点を意識して業務やシステムを捉え、「より良い体験を提供するために何をすべきか」を自律的に考える文化の土台づくりに寄与したと考えます。
また、オブジェクト指向UIを意識した設計がユーザビリティ向上に有効であることや、ユーザーの声を反映したデザイン改善の重要性を改めて確認しました。今後も継続的な改善が求められますが、実際のユーザビリティ向上が明確に表れたことは大きな意義があるといえます。
今後も、サービスデザインとUI/UXデザインを両輪としたアプローチを継続し、企業と利用者の双方にとって価値ある体験づくりを支援してまいります。

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